オークス (GI)

11年:12.9-11.2-11.8-12.4-12.4-12.2-12.8-12.2-12.5-11.8-11.5-12.0 = 35.9-37.0-37.5-35.3 = 2.25.7
10年:12.2-10.9-12.3-12.4-12.8-13.1-13.3-13.5-13.5-12.0-11.5-12.4 = 35.4-38.3-40.3-35.9 = 2.29.9 ※稍重
09年:12.4-11.3-12.3-12.5-12.5-12.5-12.6-12.6-12.6-11.7-11.1-12.0 = 36.0-37.5-37.8-34.8 = 2.26.1
08年:12.5-10.6-12.8-12.8-12.7-12.9-13.0-12.9-12.9-11.3-11.8-12.6 = 35.9-38.4-38.8-35.7 = 2.28.8 ※稍重
07年:12.6-11.0-11.6-11.8-12.1-12.8-12.7-12.5-12.4-11.8-11.4-12.6 = 35.2-36.7-37.6-35.8 = 2.25.3
06年:12.5-10.9-11.3-11.6-11.8-12.4-12.8-13.5-13.2-11.6-12.2-12.4 = 34.7-35.8-39.5-36.2 = 2.26.2

かつては、中盤スローからの瞬発力勝負で、速い上がりが記録されるような軽いレースが多かったが、近年の傾向としてはテンが異様に速くなったり(06年、07年、10年)、中盤が弛まない淀みないペースで流れたり(08年、09年、11年)と、スタミナ/底力勝負の様相を呈している。かつての距離適性は関係ないという思い込みは捨てた方がよい。大舞台で突如かかってしまったり、初めて走る距離で勝手が分からず短距離のノリでオーバーペース気味に逃げてしまったりするからか、確たる逃げ馬不在であっても、これまでドスロー逃げばかり打っていた馬も、本番では淀みないペースで走ったりするので注意。どちらの場合にせよ、直線に入ってからの瞬発力勝負ってのは共通なので、折り合って直線の爆発力に賭けられるような差し馬が狙い目となる。桜花賞がレベル低かったから、ここは意外と混戦なのでは・・・


[前哨戦分析]
スイートピーS (OP)
12年:13.1-11.0-11.9-12.2-12.3-12.4-11.9-11.6-11.7 = 36.0-36.9-35.2 = 1.48.1
11年:13.0-11.5-12.1-12.4-12.6-12.0-11.2-11.5-11.7 = 36.6-37.0-34.4 = 1.48.0
10年:12.8-11.4-12.0-12.8-12.5-12.5-11.6-11.3-11.6 = 36.2-37.8-34.5 = 1.48.5
09年:12.3-11.1-11.8-12.7-12.9-12.9-11.7-11.1-11.7 = 35.2-38.5-34.5 = 1.48.2
08年:12.6-11.2-11.7-12.9-12.9-12.5-11.5-11.2-11.8 = 35.5-38.3-34.5 = 1.48.3
07年:12.5-11.0-11.6-12.2-12.6-12.4-11.2-11.7-11.9 = 35.1-37.2-34.8 = 1.47.1
06年:12.7-11.5-11.6-12.5-12.4-12.6-11.6-11.5-12.0 = 35.8-37.5-35.1 = 1.48.4

ここを経由して本番で馬券に絡んだのはここ数年では06年の勝ち馬カワカミプリンセスと07年の2着馬ラブカーナ (勝ち馬はオークス出走せず) のみ。それもそのはず、大抵の年が中盤大きく弛んだ中揺るみか、前半スローの直線競馬となって、ほとんど底力の問われることのない低レベル戦となるから。テンや中盤が比較的流れ上がりが相対的にかかった06年や07年からオークス好走馬が出ているのはそのせいだろう。とすれば、過去最速の中盤ラップを刻み、テンも36.0と平均的で、一番かかって12.4の淀みないペースだった今年は本番に繋がる好内容だった可能性もある。勝ちタイム平凡も、カワカミが勝った年並にはあるし、比較的時計がかかっていた開催だったのを考慮すれば上々か。3着のサトノジュピターなど実際追い込みも決まる中、先行して1、2着のこの2頭はここでも結構やれるのかも。


[予想]
馬場傾向は先週から引き続き高速馬場でペースが落ち着けばやはり内の先行馬が有利。ここも内枠の馬は有利とするが、やはり例年の傾向を信頼し、逃げ馬不在でも先行馬が揃ったことからそれなりに流れて底力勝負になると判断する。ただし、もちろん瞬発力も必須。

オメガハートランド
桜花賞は馬体減もあったし、後方からでは間に合わない展開もありで負けてもしょうがなく、クイーンCも入厩が遅れたりどスローに泣くなど言い訳はつく。実質底をみせていなく、内枠から先行策を示唆しており、(本当に前に行けるかどうか微妙だが)展開も問題ないだろう。馬体が戻っていなく体調が心配だが、底力・瞬発力兼備を信頼する。

ミッドサマーフェア
人気でも君子蘭賞で底力勝負を圧勝し、スローの前走を次元の違う脚で無理やり差し切った脚をみれば外せない。抜けた2番手評価だが、どスローになった時に前を残す可能性がある。

▲ダイワズーム
上で考察したようにスイートピーSはレベルが高かった。3連勝の勢いを評価して、前前で捌いて速い上がりも使えるため信頼。使いづめがどうか。

ヴィルシーナ
底力勝負の経験がなく、好走したレースはどれも展開は甘々だった。桜花賞はレベルが低いと判断して、桜花賞組は狙い下げる。ただし、クイーンCで先行して瞬発力を示しているように、レースぶりの巧さから、スローになれば一番手評価できる。

ハナズゴール
前走は調整万全ではなく度外視。桜花賞低レベルとすれば、チューリップ賞圧勝のこの馬の評価を上げる手。中距離の底力勝負よりも瞬発力勝負の方がよいか。

ジェンティルドンナ
マイルしか経験がなく、底力勝負も経験なし。外枠から4コーナーで大外を回るようならば厳しそう。

マイネルエポナ
桜花賞回顧で書いたようにオークス向きの馬。瞬発力不足を補うように積極的な競馬を。


馬券は◎の単勝、◎-○のワイド、◎からの馬連を強弱つけて、△1から▲、△2、△4の馬連を(後ろから◎や○が届かないくらいスローになった場合の保険として)抑える。


[結果]
12年:12.6-10.9-11.6-12.0-12.0-11.9-12.4-12.3-12.2-12.1-11.8-11.8 = 35.1-35.9-36.9-35.7 = 2.23.6

超高速馬場だった影響もあるが、3歳馬にして2.23秒台となったのは、キンカメ、ディープ以来でこの勝ち時計には価値が高い。しかもそれが5馬身差の圧勝なのだから。ラップバランスもテン速く、中盤も淀みなく12秒前後が続いて、上がりで急加速とはならなかったが上がりもそれなりにまとめるという消耗戦ながらハイレベル。ヴィルシーナが追走にかなり手こずっていたことからもそれは読み取れよう。テンも早いため先行馬にはかなり厳しく、かといって後ろからいった馬も恵まれで上位進出とはいかない。勝ち馬は4コーナー大外を回ってで展開恵まれた分差して来れたことは否定できないが力が抜けていたからってのもたしか。スローならば相対的に内伸びだがこのペースならイーブン馬場なんだろう。上位馬のなかでは、4番手からの厳しい競馬のなか4着のアイムユアーズを評価したいところ。短距離馬じゃなかったのかなー。オメガは3番手から惨敗と早めの競馬で厳しかったし見せ場もあったことは確かだが、前述のアイムユアーズとの着差などを考えれば現状では力負けか。体調も絶好調とはいかなかったし。悔いの残らない騎乗ではあったが、結果として先行策が仇となった。
結局桜花賞1、2、3着馬が上位独占。これはブエナの年でも言えることで、桜花賞が相対的に中盤緩くなると、テンと上がりがイーブンになりやすい=完成度が問われやすいラップになるために、オークスの結果に直結しやすいのかもしれない。この辺は半笑い考察を参照にされたし。
ミッドサマーフェアはレース中に故障していたらしい。