東京優駿(GI)回顧

ジョーカプチーノが刻んだペースは明らかな鬼畜ペース。2番手以降は離れていたとはいえ、こちらもややHペースか。直線はどの馬もバテバテで結局前に行った馬だけが残った。そんな展開の中、◎ナカヤマフェスタは4コーナー最高峰から唯一猛然と追い込んだ。先行もしくは中団差しを期待していただけにESP発動は残念過ぎた。
ポイントは主に2つ。皐月賞惨敗組の取り捨てと馬場分析。
皐月賞惨敗したからと言って、これまで強い競馬をしてきたリーチとロジをばっさり切ってしまったのは若干行き過ぎだったか。リーチは皐月賞のあのペースでさえ掛かっているあたり、明らかに長距離は向かないと踏んでしまった。ロジは一旦調子を崩した馬が大舞台で巻き返すのは難しすぎると判断し、過去の4連勝に敬意をまったく払うことを忘れてしまった。実際横典のダービー後のコメントであったように、相変わらず調子はあまり良くなかったようだ。しかし、これでも栄冠に導けたのは、後者の馬場の恩恵が非常にでかいかと思う。
先週までの外がまったく伸びない馬場に加え、この雨で完全に外から差すのが不可能な馬場になっていた。直前レースでその傾向を見抜いておきながら、先行馬馬券を買わなかったのは失敗。もちろん、フェスタもアンライも中団くらいにつけて欲しいという想定であったものの、強力先行馬のロジとリーチは黙って押さえなければいけなかったのか。
何はともあれ、GI直前で調子を落とした馬を基本的には買っていたら、今回的中できても今後あまり良い結果を得られないだろう。その点、ロジに関して言えば、今回の件を潔く仕方なかったと思うしかないだろう。
ナカヤマフェスタは馬場があれだけに正確には判断できないにしろ、底力、素質は相当なものを感じる。今後もあまり人気がないようであれば注目だ。